大洞山(おおぼらやま) 2004年7月19日

大洞山は緩やかな山容がラクダのこぶの様な山である。
ホラ貝を伏せた様な形に見えるのでこの名がついたらしい。
名張からはR368で比奈知ダムを過ぎて美杉村へ。
下太郎生のバス停の所から倉骨林道に入る。
この山も20年ぶりなのだが当時この林道は開削中でひたすらダートだった。
それを通学自転車を押して上がったのだから昔は元気でしたなぁ(回想)。
今はバイク。楽ちんである。
途中、「大洞・尼ヶ岳→」という看板が橋を渡った所から川沿いに行くダートにあるが
これを進むと麓から徒歩で登る場合に林道をトラバースする道に出るので
自家用車の人は看板を無視して倉骨峠まで行くのがよい。
畑やら杉木立の中をしばらく走ると倉骨峠。
広い駐車場までできている。

            倉骨峠の駐車スペース


         倉骨峠駐車スペースと林道起点

ここから大洞・尼ヶ岳林道というのが派生しているので少し入ってみる。
途中まではスカイラインルートという感じで明るくて路面も悪くない。
大きなタワを過ぎる辺りからたて溝が増えてハードになる。
大きく2つ3つコーナーを抜けるとドン付きであった。
イメージとしては雄山の中頃まで行けてるのではないだろうか。

引き返して倉骨峠へ。

            登山道と林道交差点  

駐車スペースから少し東に行くと東海自然歩道の倉骨峠である。
ここから大洞山に向かう。
山道を少し入ると分岐。


              最初の分岐  

まっすぐ進むと東海自然歩道。右に取り付くと大洞山雄山である。
ここからはしばらく急登になるが道は整備されていてこの付近の他の山に比べれば歩きやすい。
胸付きを我慢して登れば大洞4峰のピークである。
ここからは稜線伝いに傾斜もゆるく少しずつ高度を稼ぐ。
さすがに連休だけあってさわやかな親子と夫婦らしい登山者の2組とすれ違う。


          稜線から倶留尊方面を望む

倉骨峠から30分で雄岳山頂に到着。標高1013m。
倉骨峠からの標高差は約210mである。


           雄岳山頂から尼ヶ岳を望む 

ここでしばらく休憩し遅い昼食にする。
東に目をやれば海が見えるはずだが今日は霞んで見えない。


              トンボと共に

膝にトンボがやって来て休憩してる。
居心地良いのだろう。弁当食べてる間中そこに留まっていた。 


           尼ヶ岳と青山高原方面


         倶留尊山(右)とニホンボソ(左)


               古光山

昼食終了し雌岳に向かう。
少しのアップダウン。そう苦にはならない。



林の木陰で3人組の登山者に会う。
大洞山もそこそこに人は登ってる様である。
雄岳から15分で雌岳に到着。標高は985.1m。
こちらには三角点が設置されており山頂は開けた広い草地である。


           雌岳から雄岳と尼ヶ岳を望む


              大洞山雄岳


               高見山方面


               局ヶ岳方面




雌岳の三角点からは少し戻ってキャンプ場方面への下りに入る。
実は20年ぶりに登山地図を新調したのだが室生火山群は大台ヶ原の地図の
おまけみたいな形になってしまい、こういう細かい道は全て削除されていまっている。
地図上ではルートの選択ができず初めて来る人にはマッピングの段階で
この辺りは外されてしまわないか心配である。


             雌岳山頂からの分岐


            キャンプ場方面への下り

開けた明るい山頂とは対照的に植林帯の暗い下り。
かなりの斜度で自然石の石段を切ってあるのだが、
大きな岩でも浮き石になっている事があるので要注意である。
20分下りで倉骨林道と思われる舗装道路に到着。


              林道との合流点

この辺りは昔と全く変わってしまっていて、昔は広い石畳の素敵な道だったのに・・・。
登山道も錯綜していてわかりにくい。
道標もいたずらされているらしいものもあり信じてしまうと思わぬ方向に進む可能性がある。
道標は東海自然歩道の丸太でできたものはしっかりしているがその他のものは疑ってかかるべきであろう。
舗装林道をしばらく歩くが山道も林の中にある。人が歩かなくなりつつあるので廃道の一歩手前である。
舗装よりも土道の方が歩きやすいので山道を行く。
林道と併走しながら進み林道を横切ると倉骨峠に向かう東海自然歩道らしい道に入る。


              林道との分岐点

ここからは静かな木立の道。なんだかホッとする。


        東海自然歩道を行く


              石畳の道

ゆるやかにアップダウンしながら道は続く。
急斜面に道を切ってあるので崩落等もあるが静かで柔らかな風で心地よい。
石畳の道は自然石なので少し歩きにくいがフィールドアスレティック気分で
歩けばそれも楽しい。

 
      石畳と緑のトンネルを抜けて

途中の水場の手前で雄岳の登りで出会った夫婦に再び会った。
お互いにびっくりしたが、登りでは挨拶だけだったのが2回目なので
親近感が沸いてしまう。なんだか面白いと思う。


                 水場

水場は道から水音が聞こえる距離。
岩の間からチョロチョロと水がわき出している。
とても冷たくて美味しい。
本当に何歳か若返る気がする。
少々蚊が多いのだがそれはご愛敬。


         ラストスパート

水場からは残りわずかな道。
ここでまたしても雄岳と雌岳の間で会った3人組と遭遇。
なんだか笑ってしまった。
お互いに「お気を付けて!」と言ってすれ違う。

登りに通った雄岳との分岐を過ぎて倉骨峠に到着。
雌岳直下の分岐から25分というところか。

こんなに整備されて気分の良いエリアが地図では軽い扱いなのは
もったいないのだが、最近の登山者のマナーを見ていると
あまり有名にならない方が良い気もする。
人が行かなければ道は自然に返るものだし、葛藤ですな。
今後も室生火山群のマイナーだけど良い部分を少しずつ紹介できたらいいと思う。 


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